世界遺産スタンプラリー② サンクトペテルブルク

国立西洋美術館についての記事を書いた際、ふと今まで訪れた美術館の中で印象に残ったところはどこだろうかと考えた。ウフィツィ美術館ルーブル美術館メトロポリタン美術館など、色々なところへ行ったが、一番はエルミタージュ美術館だった。世界遺産スタンプラリー二箇所目は、エルミタージュ美術館のあるサンクトペテルブルクについて書く。

サンクトペテルブルクへは、モスクワで飛行機を乗り換えて向かった。真冬に訪れたため、市内を流れるネヴァ川は凍っていたのを覚えている。滞在時の気温はマイナス十度程で寒かったが、これは四月並みの気温で暖冬だったそうだ。

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サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」という形で世界文化遺産に登録されているだけあり、沢山の見どころがある。最も有名なのは、エカチェリーナ二世によって建てられた冬宮を本館とするエルミタージュ美術館だろう。

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美術館そのものが美しい宮殿なので、階段を降りたり、廊下を歩くだけでも気分が高揚する。

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収蔵作品の価値も素晴らしいものばかりだった。サンクトペテルブルクには四日間滞在したが、そのうち三日はエルミタージュに費やした。特に気に入った絵はマティスの『赤のハーモニー』だ。鮮やかな、これぞフォーヴィズム!という色彩に衝撃を受け、これ以降マティスは私の最も好きな画家の一人となった。

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余談になるが、この絵を見た後、ロビーでボンヤリとしていたら、綺麗なロシア人女性から日本語で話しかけられた。多分エ●バだろうなと思いつつ、会話してみるとやはりエ●バだった。ちょっと悲しかった。

エルミタージュはロココ建築なので、あまりロシア独特の雰囲気はない。ロシアに来たなと思わせてくれた建物は、血の上の救世主教会だ。

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ロシア皇帝アレクサンドル二世が暗殺された場所にある。あまりロシアっぽさのない街、サンクトペテルブルクでは珍しい、名前も由来も外観も、全てがロシアに溢れた教会だった。

上記の他にも、マリインスキー劇場でバレエを鑑賞したり、ドストエフスキーレーニンが収監されていたペトロパブロフスク要塞では、うっかり心霊写真を撮ってしまったりした。

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ビザを取得するのが少々面倒ではあるが、また機会があればロシアに行きたいものだ。